ぐらにん。のひとりがたり

読書などの感想・記録をしてます~

ギリシャ神話はネタにされやすい

今回は、ギリシャ神話ネタの話をします。

 

当初は『聖☆おにいさん』(中村光) の18巻の感想を書こうとしていました。

感想を考えていたらギリシャ神話由来のネタ展開について思いを馳せてしまったので、その話を本稿の主軸にしました。

 

まずは当初通り、『聖☆おにいさん』18巻の感想を。

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今回もおもしろすぎてページを捲っては笑い、捲っては笑いを繰り返していました。

そもそも冒頭2話分を読んだ時点で腹筋が震えに堪えられなくなり、一旦休憩する羽目になりました。

それくらいおもしろいエピソードが毎巻毎巻読めるので、『聖☆おにいさん』と中村先生は本当に恐ろしいなと思います。笑わなかった巻は今まで全くないです。毎話笑っている気がします。

 

それで…

ここまで全巻を読んでいるのですが、

元ネタがわからない部分は毎巻いっぱいあります。

先日、『聖☆おにいさん公式コミックガイド』を読み、8巻までのネタ解説をざっと把握してかなり読みやすくなりました。

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ですが、もちろん新作は新しいネタが出てくるわけですから…

 

今回も雰囲気で理解しているところがあります!!

 

なんとなくでも話の流れで楽しめてしまうのが『聖☆おにいさん』のパワーだと思っているので十分楽しめているとは思っています。

 

それでも、現在はギリシャ神話ネタについていけるようになって、以前より楽しめる部分が大きく増えましたね。最近特にそういうネタが多いのもあるかもしれませんが。

 

ということで、ギリシャ神話由来のネタ展開について色々語っていきます。

 

私がギリシャ神話の知識を得たきっかけは、自分が星を見るのがすきで、『星座と神話がわかる本』(宇宙科学研究倶楽部) を読んだのがきっかけです。

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ですが、ギリシャ神話の知識皆無のまま読むには困難が多かったのです。何しろ各星座のエピソードがそれぞれ単項目になっており、神話の登場人物、いや、神々や英雄たちなどの関係性が複雑すぎて理解が追いつかなかったのです…

 

それで一旦挫折し、後に『人類5000年史Ⅰ』(出口治明) で再びギリシャ神話の項目に遭遇しました。この本は世界史を同時進行型で読ませるとても興味深い本ですが、序盤に並ぶギリシャ神話の不慣れなお名前の数々… 

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ただでさえ、高校世界史でカタカナお名前に苦手意識がある上に、関係性が全然わからない方々のカタカナお名前オンパレード…

 

無理だ…

特に、

浮気・愛人と子供の関係がややこしすぎる。

主にゼウス。

ゼウス以外もややこしい方々はいらっしゃいますけどね。

 

困っていた頃、たまたま友達のギリシャ神話関連の呟きを見かけ、「きっと詳しいだろう」と思いその友達に「基本がわかりやすい本があれば教えてください!」と懇願しました。

そこで特にオススメされた『ギリシア神話』(西村賀子) を読んだところ、かなりすっきりしました。

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まず系譜がある時点で感動し、随時参照して読めました! 派生する美術作品も写真で紹介されているのも理解しやすかったです。

でもゼウス周りはややこしいと、より強く感じたのでした。やはりか。

 

友達に頼ってみたのは、私の大好きな言葉『先達はあらまほしきことなり(徒然草仁和寺にある法師」)』だと特に思う機会でした。どの分野にしても、詳しい人に案内してもらうのは確実で安心感がありますね。友達ありがとう!

 

話を戻します。

ギリシャ神話の方々をちょっと知ると、これらだけでなく、神話由来のグラブルのキャラクター名も覚えやすくなりました。多少は。

 

また、先述の『ギリシア神話』で触れたように、美術館で西洋美術を見ても前より楽しめた気がします。作品のテーマに知っているエピソードがあるかもと思うと、以前ほど西洋美術を敬遠しなくて済みました。もちろん直感や解説で感じるものも大事にしたいですが。ああ、美術館が恋しい…

 

総括すると、やはり古来からギリシャ神話はネタにされやすい題材なのでしょうね。

 

せっかくなので、今回話題に上がった本たちをまとめますね。

 

聖☆おにいさん⑱』 中村光 / 講談社 (モーニングKC) / 2020

聖☆おにいさん公式コミックガイド』

中村光・モーニング編集部 監修 / アミューズメント出版部 編集 / 講談社 / 2013

『星座と神話がわかる本』宇宙科学研究倶楽部 編 / 学研パプリッシング / 2012

『人類5000年史Ⅰ ーー紀元前の世界』 出口治明 / 筑摩書(ちくま新書) / 2017

ギリシア神話』 西村賀子 / 中央公論新(中公新書) /2005

 

おまけ話。

今回、『聖☆おにいさん』18巻の表記として『聖☆おにいさん(18)』と書きたかったのですが、18歳のおにいさんに見えて、一人笑いのつぼにはまっていました。

くだらないことで笑える人生でよかったです。