こんにちは。一時期ショートスリーパーになって以来、5時間以上連続して眠れないぐらにん。です。でも最近は意識的に就寝時間を早めています。もっとも、途中で覚醒するのですが…
そんな私でも寝る間を惜しまずに読めた
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』山田真哉/光文社新書
の感想を今回はお話しします。
私は会計については初心者でしたが、とても読みやすく、またサブタイトルにあるように
身近な話題で、かつ、個人の会計にも着目する
という点で会計学をとっつきやすくしているのは著者の意図通りと思います。
表題のさおだけ屋の話題をはじめ、「在庫だらけの自然食品店」はなぜ成立するのか、などの理由を説明していく本ではありますが、
話題とする事象から見える会計学
をわかりやすく解説している点がとても興味深かったです。
例えば、「さおだけ屋は金物屋が運搬のついでにやっている」だけで話は終わらず、「企業は継続することが大前提」や「利益を増やすには」といった本質的な話にまできちんと繰り広げられているのがこの本の見所となっています。
そして
会計用語が多用されない。
重要な概念として使う場合も平易な言葉で説明し、会計用語をどうしても使う場合も巻末の用語集で辞書解説に加えて「端的な著者のコメント」でフォローされるので、とても読みやすい。
そもそもこの本は会計学初心者向けなので、著者もプロローグで
専門的で難しいところがあったら「最初は読み飛ばしてください」
と言ってくれるので、
気楽に読める
加えて、著者は『女子大生会計士の事件簿』シリーズも書いているので(私も前から読みたくて著者が同じで驚いたのですが)、
謎解きの雰囲気がどこかあるので飽きない
のです。
各エピソードの終わりに要点をまとめてくれるのも、何度も見返せるし定着するのでありがたいですね。
私はわりと新書も読むのですが、今まで読んだ新書の中でもかなり読みやすく書かれていると思います。サクサク読めるのに要点は記憶に残るのと、
実生活に生かせることが提案されている
ので、読んだあとには会計学がとても身近に思えるのかもしれません。
かくいう私も、「チャンスゲイン」の考えに納得して、機会を失くさないようにしたいと思い、資格試験を早い時期に受けることにしました(試験勉強が波に乗っているうちに試験受けたいと思ったからです)。あとは、自宅の在庫処分として「いつか使うかも」程度のものは処分しようと思いました。
こんな感じで、会計学から得られることの多さに驚きましたし、私が一時期傾倒していた統計学にも近い分野だということにも目から鱗でした。
これからも会計学の視点を振り返るためにこの本は特に手元に取っておこうと思いました。
結論、
とってもオススメな新書です
ぜひお手に取ってみてください。